エスピノーサ氏は15日のインタビューで、日産は約2兆2000億円の手元資金に加え、未使用のコミットメントラインもあり「流動性の面では堅固な基盤を築いている」として、今後12-18カ月間は何もせずとも事業継続が可能だと話していた。
文書によると、米国の関税が維持された場合、今期の営業損失は最大で4500億円に達する。関税が撤廃された場合でも3000億円と予測されており、過去最大の営業赤字となる見込みだ。同社は13日に公表した決算資料で今期の利益予想を未定としたが、関税影響を除いた今期の営業利益については収支とんとんを見込んでいるとしていた。
日産は英国のサンダーランド工場でのEV生産拡大のため、20億ポンドの投資を公表している。英国政府は欧州連合(EU)離脱後の不確実性が続く中、このプロジェクトを歓迎している。関税に関して米国と英国は貿易協定に合意していることから、英国から米国への輸出によってメリットを享受できる可能性もある。
4月1日に就任したエスピノーサ氏は北九州市で予定していた電池工場の建設計画の撤回したほか、今月には2万人の人員削減と、世界17工場のうち7工場の閉鎖を計画すると発表。急ピッチでリストラを加速している。
ただ、読売新聞などの報道によると日産は国内の追浜工場(神奈川県横須賀市)と日産車体の湘南工場(同平塚市)も閉鎖する方向で調整しており、他国の政府系機関の保証付きの融資を受けることは議論を呼ぶ可能性もある。